トキメキ

豊川悦司(53)をただただ愛でるだけのブログ

2/4 『娚の一生』 感想

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2/4 『娚の一生』試写会にて(自分用メモ)


まず最初に言っておきたいのは、漫画や小説の原作がある作品はわたしは絶対読まずに、無知な状態で作品を観る派なんです。だけど、今回はおじさまの恋愛ってところに惹かれて漫画読んじゃったよね…うん…失敗したよね…漫画のストーリーがすごくよくって正直、映画の方は物足りなさはあった。すごく好きなシーンも映画では違う演出になってたりですごく残念。

人物的には海江田とつぐみは漫画の設定に固執せず、また別な登場人物として観てみたらあまり違和感なく豊川悦司さんと榮倉奈々ちゃんという俳優で見ることができる。

今回はあえて、漫画と映画を比較してみる。(漫画の記憶薄れてるので正確ではないけど)

登場シーンはわりと忠実に再現してあると思う。タバコ吹かしながら低くて優しい声を出す海江田さんかっこいい。

以下、気になったシーン。

海江田の眼鏡のレンズをつぐみが覗くシーン。漫画ではほんと何気ない場面で「老眼鏡?」っていうセリフだけの場面だったのに、映画ではわざわざ老眼鏡であることを分かりやすく表現してた(ケントデリカット?とかいう芸能人がよくやってた眼鏡を前後に動かすやつ)シーンはいらなかったな、と。

夏祭りで海江田とつぐみがばったり?会って海江田が「君も来てたんか」みたいなセリフを言ったあといきなりシーン変わって自転車に二人乗りしてるのは無理やりすぎた気がした。漫画でもあんな簡単にいきなり二人乗りしてたっけか?園田や秘書から逃げるように自転車に乗るんだよね?秘書の役回りが映画ではほぼほぼないから映画でもカットせざるを得ないんだろうけど。
夏祭り前まではつぐみは海江田に嫌悪感に似たものを持っていたはずなのに急に二人乗りしてちょっと仲良くなっている感じは理解できなかった。
そのあとの二人乗りしながら二人で鼻歌歌うシーンはちょっと鼻で笑っちゃった。廣木監督節出てんな~って。川に落ちながらキスするシーンも映画にはなかったね。

漫画の中で私が最も大好きで、娚の一生ファンが絶対ベスト3には選ぶであろう海江田のセリフ。次の恋愛が怖くて泣き出したつぐみに「……わかった、ほんなら今からぼくは海江田やのうて通りすがりの親切なおっさんや 君が泣いてる理由は聞かへん ただ胸を貸してあげることはできる ホレ 他人」って、眼鏡をかけていた海江田が眼鏡を外して前髪をオールバックにしてつぐみを抱き寄せるシーン。それが、なぜか映画ではぞんざいな扱いになっててショックだった…!トヨエツのオールバックはどこ!?泣き出すつぐみはどこ!?抱き寄せるシーンはどこ!?
浴衣で二人きりのシーンで突っ立ったまま海江田が上記のセリフをめちゃくちゃ簡単に変えて言ってましたよ…(もう覚えてすらいない)
こんな薄っぺらい言葉になっていいの!?!?って軽くショック。

足キスシーンを突っ込むのは邪道かと思いますが、これだけは言いたい。思ってたより長すぎ!チュッとか生易しいシーンじゃない。ぴちゅぴちゅ、ぴちゃぴちゃって生々しい音出しすぎ!わたくし大変ドン引きしました。そのあといきなり朝チュンの海江田の「京都行こか?」です。わけわかんないです。

まことのシーンで、海江田がつぐみの祖母の家の住所を一枚一枚ハガキに書いて何十も束にして渡して、元気でやってるなら○を書いてお姉ちゃんに送れって言ったシーンはあってすごく安心した!でも、映画の最後のシーンのまことからの○が書かれたハガキを二人で見るシーン。ほんとはここで感動するはずなのに…あれっ?漫画では確か○だけじゃなかったかな?ハガキに大きく○一つ。でも映画では、まことの書いた○の上や下に母親の新しくパートで働くことになりました的なことが書かれてた。あれ?まこととつぐみ、そして海江田しかしらない秘密の文通みたいなところがこの場面のいいところなのに…がっつりお母さん入ってきてる…



ん~、やっぱり全体的に残念感、コレジャナイ感は否めないです。
でも脇役の安藤サクラさん、前野朋哉さん、落合トモキさんはすごくいい味出てた!
それぞれ演技はとても素晴らしいだけに、原作の良さを端折った内容がちょっと悲しくもありました。多分、豊川さんが出ていなければ見なかったかもしれない。

でも、きっと私が大人の恋愛を知らない若僧だから感情移入できなかったり、理解できなかっただけかもしれない。
とある一般の方で大阪試写会行かれた方のブログに、足キスのシーンについて「52歳の彼の愛し方なのね」って書かれてて自分の中であのシーンがちょっとだけ消化された。最初見たときえげつない長さと2人の感情の読み取れなさであのシーン好きになれなかったけど、あれが海江田の愛し方なんだと思ったら意味のあるシーンに思えた。こんな24歳のクソガキじゃ、まだまだ大人の恋愛は理解できないことだらけ。

でも、オトナでもまだまだ自分の知らない、人を愛する感情、人を好きになる瞬間だってあるよね。大人だからこうあるべき、大人だから本能のままに行動してはダメ、なんて決まってない。


恋なので仕方ありませんでした。


とってもずるい言葉。
あれこれ考えず、こうやってただ自分だけを想ってくれる人の胸に飛び込みたい。そう思える素敵な作品だと思います。